My Cinema Talk World: 夏物語(conte d'été)ー 女の子の膝を愛するE.ロメール監督作品

2013/10/26

夏物語(conte d'été)ー 女の子の膝を愛するE.ロメール監督作品



エリック・ロメール。
女性の繊細な心の揺れ動き、気まぐれ、わがままな部分を描かせたら世界一の監督ともいえるひとです。
なぜこんなに、女性を知っているのか?
作品を見るたび、ゲイかはたまたたくさんの女性とお付き合いして来たのでしょうかねーっていつも短絡的なことばかり考えてました。
2010年に亡くなってしまい、もう彼の作品を見ることはできなくなってしまいました、とても残念です。

夏物語(原題:conte d'été)

監督:エリック・ロメール / 製作年:1996年


むかしむかーし、私が実家にいる頃、WOWOWで小さな劇場で上映される作品、レンタル・ビデオに置いていないような作品ばかりを放映するチャンネルがあってそこで初めてエリック・ロメール作品を知りました。
確か、シネフィル・イマジカだったと思います。
「緑の光線」、「クレールの膝」、「満月の夜」、「レネットとミラベル/四つの冒険」...などなどビデオに録画してたくさん見ました。
(ビ・デ・オ!!)
ロメールの作品はおもに「六つの教訓」「喜劇と格言劇」「四季の物語」のシリーズものに大別されるんですね。
全て見尽したわけではないのですので追々見ていない作品はDVDで見て行こうと考えているワケです。
私がここに感想を書こうとしているのが「四季の物語」シリーズの「夏物語」です。
前回の感想文にとりあげた「ぼくを葬る」のメルヴィル・プポーが主演です。
「ぼくを葬る」の感想文を書いた勢いで初々しい頃のメルヴィル・プポーを思い出しつつ紹介しようかなと思い立ちました。
南仏に憧れる方、フランス好きの方は一度見ておくべきではないでしょうか?
おしゃれな風景が見られますよー。
映画の中にもサン・マロ、レンヌ、ウェッサン島…と地名が飛び交っていて、ブルターニュ地方のリゾート地、ディナールがこの映画の舞台です。
ビーチにならぶ、白と蒼のストライプのテントがこれまたおしゃれです。南仏、そして夏!ってカンジですよね。
「四季の物語」シリーズで唯一、男子を描いた物語です。

ストーリー
ストーリーと言っても前回に同じくこれといったことはあまりないのです。
ガスパール(メルヴィル・プポー)という青年がふらりとひと夏を過ごす為にディナールに、恋人(正確に言えばまだ”恋人”とは言いきれない関係)レナと過ごそうとやってくる。
実はレナはいつこの地にくるかもわからない。気ままに歩き、泳ぎ...偶然立ち寄ったクレープ店で働くマルゴと出会う。
マルゴにレナとの関係を打ち明け、時間を過ごすうちにまた別な女の子が現れ…。

キャスト
    ガスパール:メルヴィル・プポー
    マルゴ:アマンダ・ラングレ
    ソレーヌ:グウェナエル・シモン
    レナ: オーレリア・ノラン
    
監督、脚本:エリック・ロメール
撮影:ディアーヌ・バラティエ
製作:1996年(フランス)
原題:conte d'été

【夏だー、わーい!夏はだれでも足元が緩みがち】
ガスパール。なんか名前からして素敵じゃないですか。
メルヴィルって天パーなのかな、いづれにしてもあの髪型がやたらと似合ってますね。
なにやら、少年っぽさをたたえてます、彼のヘアスタイル。日本人であのヘアスタイルが似合う人ってなかなかいないでしょう。
ガスパールは、憂いをたたえた表情でひとり海辺の町を歩いています。上目遣いの少し物思いにふけった表情も惹きつけられますね。
ちょっと積極的な女の子なら声も掛けてくるでしょう。
クレープ店でアルバイトしているマルゴもそんな女の子の1人。海水浴に来たガスパールに声をかけます。徐々に近づいて行く2人。

マルゴちゃん、かわいい🖤

「実はレナっていう彼女を待っているんだ、彼女と落ち合ってウェッサン島へいく予定だけど、ちゃんと約束したわけじゃないからいつくるかも分からないんだ。」

なんてついつい本音も語ったり、散歩するうちにキスしたり。
(マルゴいわく「ただのキス」)
マルゴに誘われて出かけたディスコでソレーヌという美人の女の子と出会って、あれやこれやになってもう意中の人レナも来ないだろうと出かける約束をしたところにレナがいきなり現れて、もう大変。
そんな若者にありがちな出会って別れてのひと夏、7月半ばから8月始めまでの人間模様をさりげなく描いた作品です。

何を決めるのも相手任せのガスパールと三人三様の女の子たち。
彼が三人の女の子の間でゆらゆらと水に浮くボールのようにひたすら漂っている感がとても面白いです。
はるか昔、「良い子 悪い子 普通の子」とかいう欽ちゃんの番組があったけど、三人の女の子たちがまさにそういうカンジ。
人間をよく観察していてコミュニケーション能力にも長けていて頭がいい、それをひけらかすことのない健康的で魅力的な女の子マルゴ。
自分がもてることをやたらと自慢しながら「自分は軽い女じゃないのよ」と主張する少々自意識過剰のソレーヌ。


ソレーヌちゃんとガスパール

ガスパールの待ち人であるレナは、それ以前の問題ってカンジですね、金髪なだけで美人じゃないし(私の好みでいえば)気分屋でガスパールを手のひらで転がして遊んでるっぽい、彼はレナを「インテリだ」って言ってるけれど一番おバカっぷり全開!


意中のひと、レナ

結局は、女って面倒な存在なんだろうな、ガスパールにとって...いや男にとって。
最終的には...とにかく痛快なラストです。
おいおいっ、ガスパール!って言いたい、そんな結末です。
私の意見を言えば、マルゴちゃんを逃す手はないと思いました、若いのにお利口な女の子です。
マルゴとの会話で「偶然が習慣になるって素敵ね」という印象に残るセリフがありました…フランス映画のこういうさりげない会話っていいんですね。
マルゴ役は、ロメールの「海辺のポーリーヌ」という映画でポーリーヌ役を演ったアマンダ・ラングレです。
彼女、ロメールに気に入られていたようですね、確かに健康的でかわいい女優さんです。





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