My Cinema Talk World: 『シャロウ・グレイブ』 ー 意外に知名度が低い?! ダニー・ボイルの初監督作品

2014/02/25

『シャロウ・グレイブ』 ー 意外に知名度が低い?! ダニー・ボイルの初監督作品

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ダニー・ボイルが「トレインスポッティング」とか「普通じゃない」を撮る前の1994年の作品です。映画監督としての第一作目なんですね。サスペンス映画ながら痛快なストーリーと軽快さでラストが「あらまー!」ってことになっています。初めて見て「なかなかいいわ、これ!」ってことでわざわざVHSも購入した次第。(その当時ね。)
たまに思い出したように見たくなる映画なのです。「トレインスポッティング」のユアン・マクレガーも主役の1人として出ていますが、長髪でまだやんちゃ坊主って感じでかわいいです。見た感じちょっとお固い風貌のクリストファー・エクルストン(「日陰のふたり」や「エリザベス」に出演)とケリー・フォックス(「ウェルカム・トゥ・サラエボ」)が共演しております。

ストーリー

グラスゴーのフラットに住む医者のジュリエット、ジャーナリストのアレックス、会計士のデイビッドは、新しいルームメイトとして自称作家のヒューゴを迎えた。
しかし、ヒューゴは部屋から出てこなくなり、3人が踏み込んでみると自室で死んでいた。後には麻薬と大金が残されていた。3人は死体を始末し、大金を手に入れようと企んだが、徐々にその人間関係が崩れていく。

(Wiki より)

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キャスト
アレックス      ユアン・マクレガー
デイビッド      クリストファー・エクルストン
ジュリエット      ケリー・フォックス
マッコール刑事      ケン・スコット
ヒューゴ      キース・アレン

スタッフ・作品情報
監督      ダニー・ボイル
脚本      ジョン・ホッジ
製作      アンドリュー・マクドナルド
音楽      サイモン・ボスウェル
撮影      ブライアン・テュファーノ
編集      マサヒロ・ヒラクボ
公開      1995年1月6日(イギリス)(日本公開 1996年11月9日)
原題      Shallow Grave

Shallow grave…直訳すれば、浅い墓穴って感じですかね。
ルーム・シェアで同居してるアレックス(ユアン・マクレガー)、デイビッド(クリストファー・エクルストン)、ジュリエット(ケリー・フォックス)の3人は、もう1人の同居人を面接しながら決めようと思い立ちます。やって来た人たちを散々こきおろし、笑い者にするちょっとタチが悪いどこかイカレ気味の3人。(それにしても、男2人に女1人ってどうなんでしょう?こんなルームシェアが長続きするんでしょうか...)
やがてちょっと機転がききそうな作家志望の男ヒューゴを同居人に決め、新生活が展開するのかと思えば突然彼が消えてしまうんですね、ヒューゴが。車は外に置きっぱなしだし不審に思い、鍵がかかったままになっているヒューゴの部屋のドアを押破って中に入るとそこには全裸で冷たくなっているヒューゴがベッドに横たわっていました。
しかも、部屋にはトランクに入った大金も見つかる。そこで警察を呼ぶのかと思えば、アレックスは何を血迷ったか「金を頂いちまおうぜ!」と言い出す。結局、3人はこの事件をここだけの話にしてお金を頂く方向にします。

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死体はそのままにしておくことはできないので山に埋めに行くことになり、「遺体損壊的」犯行に及んでしまう。しかもその最悪の役をくじ引きで決めデイビッドがやることになりました。吐きながら壮絶な仕事を成し遂げるも、それ以降デイビッドの内面に変化が起き始めます。普通の神経ではそんな所行に及んだ後にまともな生活が送れるわけないですよね、考えただけでゾッとしましたよ、ほんと。

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デイビッドの例のお金への執着も異常になっていき、やがて刑事も動き始め焦りだす3人。ジュリエットを間にはさみアレックスとデイビッドの新たな戦いも勃発。
でも、なんだかんだいっても女性が一番恐いですわ~、男2人を手のひらで転がしほくそ笑んでる。だいたいにして、遺体に関しては医者であるジュリエットがやるべきだったのではないのかなーって思いました、遺体には慣れているんだし…そうすればデイビッドがおかしくならなかったはずじゃない?だまってタバコ吸いながら自分だけ高みの見物なんて猾いわよ、どう考えても。

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普通に生活していた若者(たち)がふっと箍(たが)が外れた時にとる信じられない行動、そこに端を発して彼らの思考が転がり落ちるようにおかしくなっていくさまが面白いです。
ここで描かれていることは他人ごとではなく、わたしたちもある日突然事件を起こしたり巻き込まれたりする可能性はゼロではないということ。(この映画の場合は極端にも思えるけれど)
彼らのフラットでの様子を穴から覗き見する傍観者の位置に立たせるような描き方もいいですね。
絶妙なラディカルさ加減がダニー・ボイルらしいです。ラストが痛快でよーく考えれば腑に落ちないのだけれど、不思議にスッキリします。

アンディ・ウィリアムズのエンディング・テーマ「Happy Heart」も最高ですわポッ

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この曲、「Fly me to the moon」に似てるのですが...オマージュ的なものかしら。。。




監督タグ:ダニー・ボイル



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