My Cinema Talk World: 『セブン』 ー "あの頃" では見えなかったこととか

2014/04/13

『セブン』 ー "あの頃" では見えなかったこととか

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週末をダラダラとやり過ごしていた本日….「何か面白いのやってないかなぁ」って惰性でつけたCSチャンネルでふと懐かしいタイトルが目に入り見始めました。何度となく観ているはずなのですが、やっぱり観てしまうんですよね。。。

SEVENをSE7ENって表記するのとか…カッコいいタイトルロールとかまぁとにかく斬新だったなぁ

血気盛んなブラピや初々しいグィネスが見られるし、やっぱりラストシーンがね...でも、若い頃作品に向き合っていた姿勢とはやっぱり違ってるんですよね、セリフの捉え方ひとつにしてもかなり変わってるし、我ながら。敢て深読みはしないようにしてはいるのですが、なんだか自然に見えてきてしまったりする。

年数を経て多くの感想やネタバレがネット上に存在する中、今更「セブン」の感想書くのもアレなんです…が映画に対する向き合い方とかあの頃見えなかったものが見えて来たり、もろもろな自分の変化がなんだか我ながら面白くてここに至ったわけです。


ストーリー

雨の降り続く、ある大都会。退職まであと1週間と迫ったベテラン刑事サマセットと、血気盛んな新人刑事ミルズは、ある死体発見現場に急行した。死体は信じられないほど肥満の男であり、彼は食べ物の中に顔を埋めて死んでいた。死因は食物の大量摂取とその状態で腹部を殴打されたことによる内臓破裂。状況から、何者かによって手足を拘束され、銃で脅されながら食事を強制されていたことが判明し、殺人事件と断定される。サマセットは死体の胃の中から発見されたプラスチックの破片から、現場の冷蔵庫の裏に、犯人が脂で書いたと思われる「GLUTTONY(暴食)」の文字と、事件の始まりを示唆するメモを発見する...


以下省略

(Wiki より)


キャスト

デイヴィッド・ミルズ刑事      ブラッド・ピット
ウィリアム・サマセット刑事      モーガン・フリーマン
トレイシー・ミルズ      グウィネス・パルトロー
警部      R・リー・アーメイ
マーティン・タルボット検事      リチャード・ラウンドトゥリー
マーク・スワー弁護士      リチャード・シフ
ジョン・ドゥ      ケヴィン・スペイシー
テイラー刑事      ダニエル・ザカパ
カリフォルニア      ジョン・C・マッギンリー

スタッフ・作品紹介

監督      デヴィッド・フィンチャー
脚本      アンドリュー・ケヴィン・ウォーカー
製作      アーノルド・コペルソン、フィリス・カーライル
音楽      ハワード・ショア
主題歌      「ハーツ・フィルシー・レッスン」デヴィッド・ボウイ
撮影      ダリウス・コンジ
編集      リチャード・フランシス=ブルース
公開      1995年9月22日(アメリカ)/ 1996年1月27日(日本)
製作国      アメリカ合衆国
製作費      $33,000,000
興行収入      $327,311,859
原題      Seven

Seven02.jpg

「セブン」は、自分が劇場に入り浸っていた、人生において一番楽しい時期に観ました。若かったあの頃、いつも刺激を求めていましたねー。
テレビの予告編見て恐いものみたさではちきれそうで、待ちきれないってカンジで初日に行きました。
色合いが独特ですよね、映画の中で全面に出したかったのが『今のこの世の中』の人間の生み出す穢れや心に巣食う暴力などの闇の部分。日常生活での表面上の明るい部分(というかこの映画、昼間でも薄暗いんです)と相反する暗部が炙り出され劇中のダークな色合いで表現されています。(ブリーチバイパスという手法で独特のコントラストを作っているんですねー)タイトルである「セブン」は説明するまでもないけれどキリスト教における「7つの大罪」のこと。人間であれば誰しも持っているであろう罪...「大食」「強欲」「怠惰」「肉欲」「傲慢」「嫉妬」「高慢」。
グロいシーンが多々出て来ますが、刺激をあおり立てるのが目的なホラー作品ではなくて事件の追う者と追われる人物を通して人間の本質が見えてきます。
神にでもなったつもりなのか残虐な方法で罪人を裁く犯人。彼だけではなく取り巻く周囲の人々も何らかの小さな罪を犯しつつ毎日を生きている。例えば、ブラピが演じたミルズ。彼が怒りや傲慢さに任せた行動をとらなければあんなことにならなかったかもしれないし、ミルズの妻トレイシー(グウィネス・パルトロー)も妊娠したことを夫に告げていれば...また相談を受けたサマセット(モーガン・フリーマン)すら完璧な聖人君子に見えるけれど間違いを犯していたのではないか。すべてが繋がってあの凄惨な結末に至ったのだと思うのです。
どうしても女性目線になるのでトレイシーの置かれている状況や心理的な部分に立ってしまいます。夫が刑事という特別な仕事をしているからこそ誰でも普通に迎える妊娠・出産を手放しでは喜べない、嫌いなこの街で弱気になっている自分に子供を産み育てられるだろうかと躊躇する。どうするか決めることができない、そうかといって必死に事件を追っている夫に負担はかけさせたくない。迷い続けるばかりのトレイシー。知り合って間もない夫の上司サマセットに相談する気持ちも今の自分だからこそ理解できるのです。

Seven01.jpg

人生、仕事ともにベテランなサマセットがミルズに言う
「辛い毎日を生きるよりドラッグでラリって逃げていた方が、働いて稼ぐより奪い取る方、そして子供を教育するよりも殴っていうことをきかせる方が楽だろう」
誰しもそうです、楽な道はいくらでもある...しかしそれをしないで私たちは生き続けなければならない。
ラストの車の中でのミルズ、サマセット、犯人のやりとり、表情がスゴい。
会話や表情で微妙な上下関係が作られています。車から下りて銃口を犯人に向けるミルズの苦しみに喘ぐ表情...このシーンこそブラッド・ピットの俳優としての真骨頂ですね。
そして最後のヘミングウェイの言葉
「この世界はすばらしい。戦う価値がある」
この部分、いいですね。
『世界』が素晴らしいかどうかはそれぞれの生き方で決まるんだよって、そんな風に聞こえてきます。真っ暗ではない、そうかといって明るいとはいえないこの世の中を、粛々と生きることはたやすいことではないのです。戦いですね、ほんと。





監督タグ:デヴィッド・フィンチャー

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