My Cinema Talk World: 「ブルージャスミン」 ー 痛々しくも喜劇的、アイロニーに満ちた世界

2014/05/11

「ブルージャスミン」 ー 痛々しくも喜劇的、アイロニーに満ちた世界

 
本日公開の「ブルージャスミン」観賞してまいりました。
ケイト・ブランシェットが、過去を拭い去れないままに生きる痛々しい女性ジャスミンを見事に熱演しております。サンフランシスコに住む妹を頼ってきたジャスミンは、過去の美しい思い出とともにやがて彼女におそいかかる現実が走馬灯のごとく脳裏を掠める錯乱状態に陥り、時々独り言を言い始めるというイタイ女性。いつも現実に向き合う時は、抗うつ剤を口に放り込んでいる姿も何か殺気さえ覚えます。合間に流れる不釣り合いな古めかしいルイ・アームストロングとかのブルースの音楽が拍子抜けっぽい効果を生んで喜劇的な雰囲気を高めています。
個人的にはこの手の音楽ってトランペットの音が耳障りで嫌いなのですが、この映画の中では不可欠な要素なのかもしれません。

ストーリー
サンフランシスコの空港に美しくエレガントな女性が降り立った。彼女は、かつてニューヨーク・セレブリティ界の花と謳われたジャスミン(ケイト・ブランシェット)。しかし、今や裕福でハンサムな実業家のハル(アレック・ボールドウィン)との結婚生活も資産もすべて失い、自尊心だけがその身を保たせていた。
 庶民的なシングルマザーである妹ジンジャー(サリー・ホーキンス)の質素なアパートに身を寄せたジャスミンは、華やかな表舞台への返り咲きを図るものの、過去の栄華を忘れられず、不慣れな仕事と勉強に疲れ果て、精神のバランスを崩してしまう。
 やがて何もかもに行き詰まった時、理想的なエリート外交官の独身男性ドワイト(ピーター・サースガード)とめぐり会ったジャスミンは、彼こそが再び上流階級にすくい上げてくれる存在だと思い込む。
 名曲「ブルームーン」のメロディに乗せて描かれる、あまりにも残酷で切ない、ジャスミンの運命とは───。
公式サイトより)

キャスト
    ケイト・ブランシェット - ジャネット・フランシス
    アレック・ボールドウィン - ハロルド・フランシス
    ボビー・カナヴェイル - チリ
    ルイス・C・K - アル
    アンドリュー・ダイス・クレイ - オーギー
    サリー・ホーキンス - ジンジャー
    ピーター・サースガード - ドワイト・ウェストレイク
    マイケル・スタールバーグ - フリッカー
    タミー・ブランチャード - ジェーン
    マックス・カセラ - エディ
    アルデン・エーレンライク - ダニー・フランシス

スタッフ
監督     ウディ・アレン
脚本     ウディ・アレン
製作     レッティ・アロンソン、スティーヴン・テネンバウム、エドワード・ウォルソン
撮影     ハビエル・アギーレサロベ
編集     アリサ・レプセルター
製作会社     Gravier Productions
配給     ソニー・ピクチャーズ・クラシックス(アメリカ) ロングライド(日本)
公開     2013年7月26日(限定)(アメリカ合衆国)
2013年8月23日(拡大)(アメリカ合衆国)
2014年5月10日(日本)
製作国  アメリカ(2013)
原題       Blue Jasmine
公式サイト   http://blue-jasmine.jp/





ジャスミンという名前も実は、仮名で(ん?改名だったかな)ほんとはジャネットというありふれた名前。彼女、過去の素晴らしかった時期は自分の華やかな生活とそこに生きる自分にかなり陶酔していたみたいです。陶酔しすぎているから、現実のイヤな部分から目を反らしすぎていたのか、自分は特別な女性と高をくくっていたのか...。
こんな私にどん底が訪れるなんて夢にも思わなかったでしょうね。
生活が追いつめられて妹に世話になる時点でブランドの洋服やらバッグは処分するべきだと思うけれどねぇ。挙げ句にお金もないのにインテリアデザインの勉強をし直したいという夢のようなことまで言い出す始末。



そんな痛々しいジャスミンを見て、見ている側も目を反らしたくなるのはなぜなのでしょう。自分の中にジャスミンと同じイヤなことから目を背けてお姫様のような暮らしが一生続けられるなんて御都合主義のイタい部分を見いだすからなのかもしれません。
どんな苦しい思いをしても、性懲りもなく同じことを繰り返してしまうのが人間なのでしょうね。
人間の愚かしさを喜劇的に皮肉たっぷりに描いている本作、まさにウディ・アレン的でした。
今までの役柄で「気高い」イメージだったケイト・ブランシェットの人間臭くて鬼気迫る演技はとにかく圧倒されましたねー、涙でぼろぼろの顔やパツパツのパンツでお尻のシルエット丸見えなお上品とはほど遠い堕ちた姿がナマナマしい...
壁を取っ払っちゃった?とにかく彼女固い鎧を破ったというカンジですね。



にほんブログ村 映画ブログへ
にほんブログ村


人気ブログランキングへ

Related Posts Plugin for WordPress, Blogger...