My Cinema Talk World: 「スプリング・ブレイカーズ」ー 音楽までキラキラ、久々にノックダウンされた傑作

2014/01/10

「スプリング・ブレイカーズ」ー 音楽までキラキラ、久々にノックダウンされた傑作

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ハーモニー・コリン、久々に凄い映画を作ってくれちゃいました。こういう映画待ってました!
公開時期は違えど2013年作品「ゼロ・グラビティ」が3Dという映像技術と宇宙空間で凄さを見せつけたというならば、「スプリング・ブレイカーズ」は色(全体に極彩色がちりばめられてる!)、ネオンライトそして音楽で刹那の美しさを描きだしております。私としては無重力空間を体感するよりも、若者たちのおバカな刹那をネオンの点滅さながらに描いた類をみない斬新さ、切なさに共鳴いたしました。
先日記事にした「クロニクル」もサイコキネシスを手にした若者(少年たち)が暴れ回る映画でしたが…ただ単に自分の好みじゃなかったのかな、自分でも分からないのですが。

ストーリー
つまらない大学での毎日に飽き飽きしている女の子キャンディ、ブリット、フェイス、コティの4人組。楽しい春休み(スプリング・ブレイク)を過ごす為にフロリダ旅行を計画していたが、どうしてもお金の都合が付かない。資金調達のため遊び半分で強盗を計画し予想外に成功。訪れたフロリダで存分にハメを外し、大いに楽しんでいた。そんな中、強盗事件がバレて捕まってしまう4人。そこにからエイリアンと名乗る、いかついうさん臭い男(ジェームズ・フランコ)が現れ保釈金を払い救われる。そして4人の運命が狂い始めていく。

キャスト
セレーナ・ゴメス − フェイス
ヴァネッサ・ハジェンズ − キャンディ
アシュレイ・ベンソン − ブリット
レイチェル・コリン − コティ
ジェームズ・フランコ − エイリアン
グッチ・メイン − アーチー
ヘザー・モリス − ベス

スタッフ・映画情報
監督      ハーモニー・コリン
脚本      ハーモニー・コリン
製作      チャールズ=マリー・アントニオーズ
ジョーダン・ガートナー
クリス・ハンレイ
デヴィッド・ザンダー
製作総指揮      アニエス・ベー、ヴィクラム・チャットワル、クリス・コントグーリス、ミーガン・エリソン、テッド・フィールド
ジェーン・ホルツァー、ヴィンス・ジョリヴェット、マイルス・レヴィ、ステラ・シュナベール、フェルナンド・サリシン
ウィックス・ウォーカー、エイシャー・ウォルシュ
撮影      ブノワ・デビエ
音楽      クリフ・マルティネス、スクリレックス
製作会社      ミューズ・プロダクジョズ、ディヴィジョン・フィルムズ
公開      2012年9月4日(イタリア )2013年3月15日(アメリカ )2013年6月15日(日本)
製作国      アメリカ合衆国
製作費      $5,000,000
興行収入      $31,724,284
原題      Spring Breakers


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まず、製作に挙げられているアニエス・ベーを見て「あれ?」って思いました。監督のハーモニー・コリンとアニエス・ベーは交友があって共同で映画プロダクションを設立していたんですね。前作「ミスター・ロンリー」は製作と衣装提供していたそうですが、「スプリング・ブレイカーズ」でも衣装を担当しているのかな?(よくわからないけど。)出演者がシーンごとにちゃんと色合いを考えられた服を着ていますよね。
あとは、フェイス役のセレーナ・ゴメスですね、とっても可愛らしい♥なんだか、この顔よく見る気がする…と思ったら息子が大好きなディズニーチャンネルのドラマ『ウェイバリー通りのウィザードたち』に出ていたんですよね。息子に「『ウェイバリー通りのウィザードたち』のアレックスがこの映画に出てるよ」って教えたら「えー、見たい!!」って言ってましたがさすがに小学生はNGと判断し見せませんでした。
さすがディズニーチャンネル出身だけあって、4人の女の子の中ではスプリング・ブレイクを楽しみたいだけであとは「普通の大学生に戻ります」って感じのよい子を演じています。他の女の子たちがくせ者で特にキャンディとブリットは恐ろしい本性を持っています。普通は無邪気でキャッキャワイワイやってるだけだけれど、強盗を提案して実行したのも彼女たちでその後罪悪感もなくてそれどころか得意になってるし、「お金の匂いがいい匂い!」とか。末恐ろしいです、この子たち。根っからの悪人的素質があるんでしょうね。

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前半は、女の子達の露出シーン満載、海辺でバカ騒ぎして、クスリやって…吐き気がします。むしろエイリアン(ジェームズ・フランコ)とつるんでギャングになってからの方がまだマシでした、私的には。
ジェームズ・フランコ演じるギャングスターは女の子たちの一瞬の楽しい時間を共有したいだけなんですね、きっと。
フェイスとコティは去っていきエイリアンのもとに残るのは例の根っから悪い女の子キャンディとブリットだけになります。
ジェームズ・フランコがこれまた怪演で、どこか頭のネジが緩んでるのかと思うような人物で気味が悪いんです。話し方はラップ口調だし、「オレはこれだけ金やガン(銃)を持ってるぞー!」って女の子の気を惹きたいから無邪気に自慢しまくる。私の頭の中では、4人の女の子を売り飛ばして…なんてありきたりなストーリーが浮かんでいましたが違いました。エイリアンにくっついてる双子もこれまた不気味。

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この映画で最も美しいシーンがブリトニー・スピアーズとのコラボシーン。(ブリトニーが実際に出るわけではないです)「Everytime」という切ない曲をエイリアンがピアノで惹きその周りでピンクの覆面姿で銃をもった女の子達が踊る…夕暮れ時の美しい景色の中で….シュールですよね。歌詞がまたこの女の子たちの気持ちを表しているようでピッタリなんです。
それとエイリアンが時折口ずさむ気の抜けたよれよれーとした鼻歌
るんるんスプリングブレイク、スプリングブレイクギザギザるんるん
すごく哀しく響きます。こういう細かいとこがいいです、ジミに沁みますラブ
金やモノだけの寂しい男なんですねエイリアンは。
映画全体に流れる音楽もまるで光の点滅キラほしを感じさせて素晴らしすぎて、とにかく凄い作品だと感動しっぱなしでした。
みずからをギャングスターと豪語するエイリアンとそして女の子たち。ギャングとして一生を過ごすであろうエイリアンと、スプリングブレイクで一瞬だけ弾けたい女の子たちが対照的で切ないですね。エイリアンは単純に美しい女の子たちの一瞬を共有したい、それだけで幸せだったのかもしれません。
女の子たちにとっては、この経験はまさに通過儀礼でしょうね。

音、映像、ギャング、ブリトニー・スピアーズのコラボが凄すぎる映画でした...きっとこれから映画を撮る方達そして若者たちにかなり影響を与える作品と思われますね、いわゆるカルト的名作。
ジェームズ・フランコの名優さも再認識しました。



#デカダンス(頽廃)

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