My Cinema Talk World: 『ナイトクローラー』 — ジェイク、また変な人になる…

2015/08/15

『ナイトクローラー』 — ジェイク、また変な人になる…


クローラーといえば“Google クローラー”とか想像しますが、そうですね…這い回る虫みたいなもの。
“ナイトクローラー”といえば、
夜這い回る虫みたいなもの=パパラッチのこと
だそうです。確かに、この映画を観て這い回る虫は、ピッタリはまる言葉だなと思いました。

キャスト
ジェイク・ジレンホール (ルイス・ブルーム)
レネ・ルッソ (ニーナ)
リズ・アーメッド (リック)
ビル・パクストン (ジョー・ロダー)
アン・キューザック (リンダ)

スタッフ・作品情報
監督:     ダン・ギルロイ
脚本:     ダン・ギルロイ
製作:     ジェニファー・フォックス
音楽:     ジェームズ・ニュートン・ハワード
撮影:     ロバート・エルスウィット
配給:     オープン・ロード・フィルムズ (USA)
ギャガ(日本)
公開:     2014年10月31日
製作国:     アメリカ合衆国
原題: Nightcrawler
公式サイト: http://nightcrawler.gaga.ne.jp/

ストーリー
道ばたの柵の網を切り取って業者に売ったりしながら生きている男、ルイス・ブルーム(ジェイク・ジレンホール)。
ある晩、交通事故現場を目撃、そこに群がるパパラッチ(=ナイトクローラー)たちが撮った映像がテレビ局に結構な値段で売れることを知り、さっそく盗んだ自転車を売り無線傍受器とお手頃のカメラ(ファミリー動画を撮るようなハンディカム)を手に入れ、ちゃっかりナイトクローラー業を始める。
警察の無線から事件情報を盗み聴きし、速攻で現場にたどり着きパパラッチに混じって動画を撮影する。
思いのほか上手くいったルイスは小さなテレビ局のディレクター ニーナ(レネ・ルッソ)に映像を持ち込み買い取ってもらうことに。ニーナに近づくことで視聴者がどんな映像を見たいか詳しく教えてもらう。
面接までして助手のリックを雇い、どん欲なまでに事件を追いかける。
驚くような方法でスクープ画像を撮りまくるルイスだったが...。


ハイエナを体現するジェイク

心の裏側の闇を演じさせたら右に出るものはいないと呼べる存在になりましたね、ジェイク。
ずるずる引きずられるようにの憑かれる役は、『ゾディアック』でおなじみですが、それよりさらに顕著です。
目が... ジェイクの目が怖い!ギョロギョロしてる!!
本日の王様のブランチでLiLiCoさんが「ジェイクがハイエナに見える」ようなことを言っていたが、まさにそれ!
死体に群がるケダモノのえげつなさを体現していたわ。体重を12、3キロ落としたんだってね〜!
ジェイクのセリフがやたらと多くて早口なんで...情報量がやたらと多いゾディアックを彷彿とさせていました...英語字幕だから余計にそう感じました。


ジェイクがどんどんおかしくなる

考えられないような手段で、映像を撮り続けるルイス…実際にこんな行動したら捕まるんじゃないかということまでやらかします。
テレビ局側の責任ももちろんあるだろう、本作で言えばルイスにどういう映像を視聴者が求めているかを具体的にレクチャーするニーナのような業界の人。こういう人たちは、残酷な事件映像など見慣れてしまって麻痺しているのだろうか。
私ときたら情けないことに、目を背けてしまう、ドキドキするしで気が気じゃなかったです。
ネットから得る知識とどん欲なまでの行動力の恩恵で、おかしくなって行くルイス。
ラストが、もう…「こいつ、ここまでやるか!」という後味の悪さを残す、すごい展開。



映像も素晴らしい!!

ピカレスクの香りがしました。だんだん常軌を逸していくルイスがなぜおかしくなっていくかといえば、そういう映像を人々が欲しているからです。
動画サイトの開展で、
おもしろさを越えてもっときわどい刺激を欲するようになる → 需要に応えようと動画を供給する仕事が横行する
この流れです。

静と動の共存...スピード感がある映像、そして夜の空気感を独特の色で切り取る男…ロバート・エルスウィット。街灯の玉ボケが美しいです、ほんと。
写真撮るのが好きなひとは、結構多いです、玉ボケ萌え〜〜〜な人♥
『ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル 』でも、そういう映像を見せてくれましたし、近作だと『ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション』もエルスウィットさんの撮影でした。
どうして、パパラッチの仕事に目立つ赤い車を使うかなぁ〜って不思議に思ったけれど、夜の色に映えるんですよね。「ははぁ、そのためかぁ」とひとり納得。
ルイスのドラテクがハンパなかったです。エンジン音がいいね、カーチェイス・シーンも楽しめます。
ルイスは、泥棒の前は一体何やってたんだろって考えてしまいましたね。

倫理についても考えさせられる

日本のテレビのようにYoutubeにアップされてる面白動画を拾って流してるうちが平和です、本作に出てくる人たちのように “なんでもありな輩” が増えたら困りますよ。
「仕事がないから、パパラッチやります!」 ということがまかり通るアメリカは脅威ですね。
倫理についても考えさせられる作品でした。

主人公の人間性に嫌悪感を覚えても、作品自体は好きです。
ヨーロッパ版DVD( リージョン2 PAL )での観賞でした。



ブログランキングならblogram

にほんブログ村 映画ブログへ
にほんブログ村


映画 ブログランキングへ