My Cinema Talk World: 何者

2016/11/15

何者


息子のご要望にお応えして見て参りました、「何者」。
出演者が
    佐藤健
    有村架純
    二階堂ふみ
    菅田将暉
    岡田将生
    山田孝之
とやたら豪華なので、例によって集めるだけ集めて中身がない作品になっているのではないかという、イヤな予感は否めませんでした。
しかしながら、原作 朝井リョウということなので面白い群像劇に仕上がっているのかなという期待もほんのちょっぴり。
「まぁ、菅田将暉くんでも愛でに行くかぁ」
ってノリででかけました。
あらすじ
御山大学演劇サークルで脚本を書き、人を分析するのが得意な拓人(佐藤健)。何も考えていないように見えて、着実に内定に近づいていく光太郎(菅田将暉)。光太郎の元カノで、拓人が思いを寄せる実直な瑞月(有村架純)。「意識高い系」だが、なかなか結果が出ない理香(二階堂ふみ)。就活はしないと宣言し、就活は決められたルールに乗るだけだと言いながら、焦りを隠せない隆良(岡田将生)。瑞月の留学仲間・理香が拓人たちと同じアパートに住んでいるとわかり、理香と同棲中の隆良を交えた22歳の大学生5人は、理香の部屋を「就活対策本部」として定期的に集まる。海外ボランティアの経験、サークル活動、手作り名刺などのさまざまなツールを駆使して就活に臨み、それぞれの思いや悩みをSNSに吐き出しながら就活に励む。SNSや面接で発する言葉の奥に見え隠れする本音や自意識が、それぞれの抱く思いを複雑に交錯し、人間関係は徐々に変化していく。やがて内定をもらった「裏切り者」が現れたとき、これまで抑えられていた妬みや本音が露になり、ようやく彼らは自分を見つめ直す。
WIKI

一見、就職という最終目的地にむかって協力し合う若者たちの青春ドラマかと思いきや、実は妬みや他者を客観的に眺めて嗤うようなドロドロした負の感情がSNSというツールを駆使して渦巻いている世界。
常に身の回りの出来事をツイッターでつぶやいている若者たち...
これって、現実の世界でも珍しくない光景なんじゃないか?そう思えてきます。
同じゴールに向かい一致団結して5人のワイワイやってる楽しげなシークエンスは、若干冗長にも見えるかもしれませんが、徐々にその笑顔の裏に何か不穏な影が見えてきます。
特に、拓人(佐藤健)がやたらとスマホを放せない状況は、みんなに親切にアドバイスしてるのってもしかしたら...って心配になってきます。

「学生時代に打ち込んでいた演劇を続けたい。でも、周りが就活をのり切っていい企業に就職して行く中でその生き方はカッコ悪過ぎるだろう。
そんなカッコ悪いことオレにはできない!」
これが拓人の本音だと思う。
拓人が同じ演劇サークルで活動していた銀次をLINEやツイッターを使ってやたらと蔑んでいるのは、拓人が理想としながらもできないことをやっているからだろう。

で、お目当ての菅田将暉くんですが...
まさに「そこのみにて光輝く」で演じた拓児のようなイヌっぽいキャラ。
バンド活動をしていたけれど敢てそれをやめにして、拓人に就活のノウハウを伝授されながら邁進する毎日。
「助かったわ、ありがとなぁ〜!」なんて無邪気にいつもキャハキャハしているが「そこのみにて...」の中で見せたように、“見ているところはちゃんと見ているぞぉ〜”という鋭い側面もある。
相変わらず、いい演技を見せてくれました!

「拓人と里香 (二階堂ふみ)に何かが起こるぞ」という空気が常に流れていたので、より不穏さを感じさせています。
ところが、ラストでは里香だけじゃなくて他の登場人物を巻き込んで怒涛のごとく拓人を中心としたドワ〜ッがやってきます。
まるで「レクイエム・フォー・ドリーム」のラストのようでした(汗)
映画自体が拓人を中心に据えた舞台をみるような作り方がなされています。
「何者」というタイトルが非常に面白いですが、最初は「お前いったい何者なんだよ!」って拓人に向けられているのかと思えば、“就活をしている人々=まだ何者でもない”とも取れます。
はたまた、SNSにたむろして目立つかっこいいツィートをしたい“何者”のこととも受け取れたりもします。

ラストが秀逸で、音楽が例の中田ヤスタカさんの音楽であるせいか、エンドロールが終わるまで誰も立ち上がりませんでした。(少し驚き !!)
就活を経験したことがない私も自然に泣いていました。
原作は、近いうちに読んでみたいですね。
朝井リョウさんの本はまだ一冊も読んだことがないのですが(たぶん)、群像劇が得意なのかも。もしかしたら、学生時代に舞台の脚本など書いていたのかな。

生きることに「かっこいい」も「かっこわるい」もない、自分の行きたい方向にがむしゃらに進んでいくことに、極上のストーリーがある。

なーんちゃってね。

いい作品(モノ)見させて頂きました、息子に感謝!
と思いながらも 「見たい、見たい」と騒いでいた息子が、劇場を出た後に「意味わかんなかった」って言っていたのがショックでした。
ラストの音楽だけノリにのって聴いておりました^^;
帰りの車の中で何を言おうとしているのかを、おおまかに説明しておきました。

帰り際に、劇場のトイレで20〜30代くらいの女子が

「私、ツイッターのメアドで検索するヤツ、オフにしとこ!」
「え? そんな機能あったの ?!」

っていう会話が面白かったです。







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